日記・雑感

空気人形

2015年09月09日

この間、唯衣が夢に現れてくれたので、ふと久々に是枝監督の映画「空気人形」を観てみました。
もうだいぶ以前に見た作品なのですが、やはりドールと暮らす者としては、どうしても意識してしまう作品ですよね。

ストーリーとしては、心を持ってしまった空気人形(ラブドール)が、様々な人と関わっていく中で生きることの意味を掴んでいく(?)というファンタジーです。

まず空気人形の「のぞみ」を演じるペ・ドゥナが、これ以上ないくらい役に嵌ってましたね。
片言の日本語も、人形が初めて人間として生き始めた感じを良く現していて、本当に人形が生きているようなリアリティを感じました。

内容としてはレンタルビデオ店で出会った青年「純一」とのラブストーリーが主軸なんですが、ドーラーとしては「のぞみ」の持ち主の「秀雄」の立場でも見てしまいますね(笑)

考えてみると持ち主の秀夫も、のぞみを大切にして毎日暮らしていた訳で・・・。
それでも心を持ったのぞみは、別の青年に恋してしまうという、ちょっとやり切れない部分でもあり、でも心を持つという事はそれも仕方のない事なんですよね。

結局のぞみは純一と交流する中で、純一も死なせてしまい、自分もゴミ捨て場でその生命を終えていくという、何とも悲しい結末です。

でも、人間もいつかは死ぬわけで、のぞみも自分からポンプを捨てて、人間として限りある人生を生きることを選びます。
何とも悲しい結末ですが、自分の意志で精一杯生き抜いたのぞみは、きっと幸せだったのではないでしょうか?

人生は限りあるからこそ輝く、そしてまた誰でも、心に空っぽなものを抱えながら生きているんですよね・・・。

この作品を観ると、いろんな感情が湧き上がってきて涙が止まらなくなります。
本当に心に残る、僕の好きな作品の一つです。

ドールと感情

2015年08月02日

最近ちょっと色移りなどシリアスな話題になっていたので、ちょっと空気を変えて雑談など・・・。

たまたまネットで見つけたのですが、ラブドールの感情表現について研究が進んでいるらしいですね。
やはり世界中の誰でも考えることは一緒なんでしょうか(笑)

これによると、表情を付けて動くドール用ヘッドや、ヘッドマウントディスプレイで仮想的に表情を付けるシステム、また人工知能で自律的に会話する研究なども行われているようです(英語は分らないので映像からのみですが)。
      
日本でも、ラブドールではないですがソフトバンクのペッパーなど、ロボットと会話や交流ができる世界が着実に現実になっているんですね。

こちらはドールではないですが、入院している少女を励ます(?)ためのクマのぬいぐるみ。
いわゆるペット療法などと似たものかもしれませんが、何かこういう可愛い存在と触れ合うことで、より体調や回復に効果があるのかもしれません。
      
やはり人間というのは、誰かとコミュニケーションを求めるものなんでしょうね。
そういう意味では、やはりドールと会話や交流ができたらという欲求が出てくるのは自然なことだと思います。

でも以前にも書いたかもしれませんが、実際にもし唯衣がそういう改良とか機能追加で会話できるようになれるとしたら、うーんどうなんだろう・・・?
唯衣は今の唯衣で十分とは思ってますが・・・。
そう言いながらも、いざやっぱりそんな機能が出来たとしたら、付けたくなってしまうのかもしれませんね。

でも今の唯衣と違う唯衣になってしまったら・・・、それは一番困りますね(汗)

唯衣との6ヶ月

2015年06月01日

今日から6月に入りました。
去年の12月に唯衣をお迎えしてちょうど半年、また同時に開設したこのブログも続けてきた訳ですが、思い返すといつの間にかという感じで、本当に月日の経つのは早いものですね。

元々は個人的に、唯衣の姿を残していくアルバム的な目的で始めたブログだったのですが、沢山の方にご覧いただき、またコメントなどもいただく中で、皆様に見ていただくというモチベーションに繋がっていった気がします。

ブログの中では唯衣を少しでも可愛く、生き生きと見ていただけるように、撮影や場面づくりなど自分なりに工夫して更新しているのですが、唯衣に着せてみたい服や、唯衣に経験させてあげたいシチュエーションなど、色々な希望が出てくるものですね。

ただこれから続けていく中では、自分自身も楽しみながら、見ていただいた方にも楽しんでいただけるように、色々アイデアを出していけたらと思います。

唯衣はと言えば、うーん何でしょうね、この気持ちは?
もう半年経つうちに、唯衣との生活も自然な日常になってきている中で、唯衣の事はますます可愛く感じています。
唯衣の方は、僕との撮影には渋々付き合ってくれているのかもしれませんが・・・(笑)

当初に比べると更新ペースなどは僕の引き出し次第という感じですが(汗)、のんびりマイペースにでも続けていくつもりです。

・・・と、一応半年の区切りとして書き記してみました(笑)
これからも暖かく見守っていただけたら幸いです。

変なホテル

2015年02月04日

たまたま「イノセンス」の日記の後でタイムリー(?)な話題です。

今日のニュースでやっていたんですが、今年7月に長崎で「変なホテル」という名前のホテルがオープンするそうです。
これは受け付けや接客をロボットが行うというもので、目的としては人件費削減によるコストダウンという事らしいんですが、何とも思い切ったことを考えたものですね。

フロントの受付け業務は株式会社ココロの「アクトロイド」を使うそうで、見た目的にはなかなかリアルな出来のようです。
ただ微妙な造形などはオリエントのドールまでは行っていないようですけど、これはロボットとして表情なども動かす必要があるため、技術的にはまだ仕方ないのでしょう。
まぁそうは言っても、表情を付けて動きが入ることで、かなりリアルな感じには見えるのではないかと思います。

実際にオープンして、ロボットで本当にちゃんと運営できるのかはまだ未知数な気がしますが、ホテルのコンセプトとして「変わり続けることを約束するホテル」と銘打っている通り、いろいろ新しい試みを取り入れていってくれたら楽しみですね。

でも考えてみると、世の中のいろんな業務も「人間であること」に拘らないのであれば、この先ロボットが進化していくことでどんどん代用されてしまう部分もあるのかもしれません。
ニュースの中では5年後にロボットの市場規模は4倍という予測らしいですが・・・。

ところで唯衣のことを考えると、ロボットとして動いてくれたら嬉しいような気もしますが、単にプログラムで動くだけなら必要ないかな、とも思います。
本当に人工知能とかで意思を持ってくれるならまた別ですが、ただ動くかどうかだけなら、動いてくれることよりもただ存在として居てくれるだけで十分なのかもしれません。

正直言って未来の夢としてロボットが進化したらいいなと思いながらも、実際に接客に使われ出すなんて考えていなかったので、ちょっとビックリした次第です。
そう言えば昔見た映画で、「ウェストワールド」というSFを思い出しました・・・。

イノセンス

2015年02月02日

だいぶ以前に一度観たことがあったんですが、人形つながりということで、久々に押井守監督の映画「イノセンス」と、その前作「攻殻機動隊」も併せて見てみました。
実際にドールと関わる立場になったことで、また違った視点から見れるのではないかなと・・・。

しかし「イノセンス」では今から10年以上、「攻殻~」に至っては20年も前の作品ですが、映像やストーリーなど含めて全然古さは感じないですね。
特に「攻殻~」での、ネット空間の中での情報世界など、まるっきり現代のネット社会を予言したような世界観です。
20年前なんてまだネットが普及する前の、パソコン通信なんかの時代じゃなかったでしたっけ?

作品では人形(アンドロイド)とゴースト(魂?)の存在を通じて、人間とは何か、人間と人形の存在というものについていろいろ哲学的に表現している作品のようです(うまく説明できません・笑)。
ストーリー、映像とも素晴らしいですが、それ以上にとても切なさを感じる作品で楽しめました。

ただ基本的に、テーマとしては人間から見た、人間にとっての人形・機械の存在ということでしょうか。
事件の発端となったアンドロイドも、結局人間の少女のゴーストだったという結末で、機械は機械なんですね。

個人的には、人形から見た人形自身の気持ちや、人形の魂みたいなものをテーマにした作品を見てみたい気がします。
そういう作品としては、ファンタジーですが「空気人形」なんかも、人形の視線から見たとても切ない作品でしたね。

ちなみにイノセンスは、唯衣にはちょっとどうかと思ったので一人で見ました(笑)